男「……どうでしょう」
女「ふふ」
女「昨日はすみませんでした」
男「……何がですか?」
女「勧誘待っててくれたのかもしれないと思ったんですけど…」
女「そんなことないですか?」
男「あー」
男「待ってたと言えば待ってたような…」
女「…………」
女「そうですか」
女「反応も微妙そうなので少しショックです」
男「い、いや…」
女「冗談ですよ。私がショック受けるのなんてどうでもいいですよね」
男「…………」
翌日 夜
男「待ってたよちくしょう」
男「新聞勧誘の時はあんなに会えたのに…」
男「…………」
男「電話してみるか」
男「……」ピリリリ
男「…………」
男「…………」
男「出ない…」
………
……
…
ピリリリ
男「!」
男「メールか…」
友『明日15時からで』
男「友か…」
男『了解』
男「…………」
男「会いたいな…」
翌日 映画館
友「今日は決めなかったけどどうする?」
男「んあ」
友「んあじゃないよ」
男「B級パニック映画を観たい」
友「今あるかな…」
男「…………」
3時間後
男「……」ポケー
友「男君が観たいって言ったのにほとんど上の空だったね」
男「んあ」
友「んあじゃねーよ」
友「焼肉行くぞ」
焼肉
友「しゃきっとしろ」
男「……うん」
友「まったく…」
男「もしかしてだけどさ」
友「あ?」
男「女さんになんか入れ知恵した?」
友「少しだけ」
友「自分を勧誘してみれば?って」
男「……それだけだったのか」
友「すごいはまりようね」モグモグ
男「正直すごい会いたい」
男「前みたいに毎日来てほしいくらい」
友「(あれだけ嫌がってたのが嘘みたいだ…)」
友「〆切を守れるなら何も言わない」
男「それはきっちりやってる」
男「むしろ励みになってる気もする」
友「そりゃよかった」
男「……そろそろ一本書き終わりそうなんだ」
翌日
男「…………」
男「しゃきっとしないと…」
ピリリリ
男「!」
ピッ
男「も、もしもし」
女「男さんはやーい」
男「そんなことないですよ…!」
女「金曜日お電話くれましたよね?」
男「はい。忙しい時にかけてしまってすみませんでした」
女「いえいえ」
女「昨日のうちにかけ直そうかと思ったんですが」
女「土曜日は友さんと映画の日……でしたよね?」
男「一応そうですね…」
女「だから今日電話しようと思いまして」
女「あの時は何か用事があったんですか?」
男「いえ、特別用事があったわけでは…」
女「……」
女「そうでしたか」
男「ただ女さんと話がしたくて…」
女「それはうれしいですね」
女「ありがとうございます」
男「あ、あの…」
男「今時間あるなら遊びませんか?」
男「家に来てくれてもいいですし…」
女「……遠慮しておきます」
女「またいつか行きたいですね」
翌日
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「ふー」
男「……」
男「……」
男「いつかっていつだよ!!!!!」
男「おっと叫んでしまった」
男「ははは」
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
翌日
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
ピリリ
男「!」
男「メールだ」
『30,000ptプレゼント!』
男「……」
男「……」
男「迷惑メールをこんなに迷惑だと思ったのは初めてだ」
ピリリ
『1,000,000ptプレゼント!!』
男「……」
男「……」
男「桁違いに迷惑」
翌日
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「ふー」
男「……」
男「……」
男「会いたい!!!!!!」
ピンポーン
男「!!」
男「は、はーい」
ガチャ
隣人「うるさい」
隣人「叫ぶな」
男「……はい」
男「すみませんでした」
………
……
…
男「はぁ…」
男「(何やってんだ俺は!!!!)」
翌日
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「いやー」
男「作業が進む進む」
男「……」
男「悲しいほどに進む」
男「……」
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
翌日 夜
男「結局先週の月曜日から会ってないのか……」
男「もうどうにかなりそう」
男「もしかして他に好きな人が……」
男「…………」
男「書いて集中するか」
男「…………前に完成したの書き直そう」
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
男「……」カタカタ
………
……
…
コンコン
男「!」
ガチャ
女「……」
男「お、女さん…!」
女「……」
男「お、俺会いたかったんです」
男「ずっと女さんのこと気になってて」
女「……」
男「……好きです」
男「女さん好きです!」
女「……」
男「ど、どうしたんですか?」
男「ずっと下向いて…」
女「……」
女「え」